星降る図書館

library at stars falls

project   2010

光のメロディ、あるいは、行為のダンサンブル

星空を描くように光を奏でる図書館をつくる。

空間デザインコンペティションというアイデアコンペへの応募作品。
「多目的な教育空間のガラス質」というテーマに対しての提案。

公共図書館は、地域に開かれた教育空間として多くの人々が訪れるにも関わらず、行なわれる行為のほとんどは個人的な活動です。ガラスブロックを用いることで、図書館としての機能を損なわずに地域と共有できる、ある種の公共性をつくれないかと考えました。本を手に取ることによって鍵盤を叩くかのように内部空間に光を奏で、本を棚に戻すことによって光が止む、「本を手に取る、本棚に戻す」という図書館の本質的な行為が、光をコントロールする図書館をつくります。

本を一冊ずつ収納する様々なサイズの空洞状ガラスブロックを積層させ、本棚によって包まれた空間を路に跨がって空を描くようにアーチ状に組み上げます。

図書館は、大きな透明ガラスを纏い、日中は太陽から降り注ぐ光を浴び、夜間はたくさんの照明によって明るく照らされ、光に満ちあふれた空間とします。路は、クリステルネロで出来た本棚とぎっしりと詰まった本によって、昼夜を問わず夜空を演出し、挿し込む光によってプラネタリウムにも似た空間とします。路面に敷き詰められたベルーナは、挿した光の痕を幽かに残します。

 

 

今、まさに光を奏でようと言わんばかりの人々と、その瞬間を待ち詫びる人々。光のオーケストラが、教育空間と周辺環境を美しく紡ぎ合わせる状態を目指しました。

 

 

*日本電気硝子「空間デザインコンペティション2010」最優秀賞
審査委員長:香山壽夫

第17回空間デザイン・コンペティション サイト入賞、講評

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星降る図書館
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library at stars falls

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